世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

私の好きな歌 その3

今回は至極のラブソングを(*´꒳`*)



言葉はいつも空回りして 道の上をすべってく
方向音痴クルマにひかれ 今日も届かない

嘘でふくれた風船はもう 空に高く昇ってく
ポストが歌うトーチソングを 夜が聴きに来る

作り雨にはブーゲンビリア 未来が微笑む
彼女のキスに溺れる僕の 幻を笑え

下書きのまま放り出された 今日はまるで所在なく
夢見てるのは彼女の仕草 夏にはりついた

作り雨にはブーゲンビリア 未来が微笑む
彼女のキスに溺れる僕の 幻を笑え

風に吹かれたカーテン揺れている まるで
君のお尻みたいに揺れている

言葉はいつも空回りして 道の上をすべってく
方向音痴車にひかれ 今日も届かない




THE BLUE HEARTSの『トーチソング』でした。
作詞作曲は真島昌利(⬅この漢字だけでもずっと眺めていられる。ニヤニヤしながら笑)

私の中のベストラブソングです。片想いの切ない気持ちがものすごく伝わる。しかも一方的に見つめてるだけで相手に存在すら気付かれてないのではという片想い中の片想い、キングオブ片想い!


マーシーの書く詞は叙情的で優しい。ヒロトのように気持ちの優しさをストレートに表現するっていうのとはちょっと違って、表に現れる言葉が優しい。正に表現方法が優しいのです。そして美しい。マーシーの歌にはそういう歌がいくつもあるけど、私はそれを『ほのぼのシリーズ』と呼んでます。ほのぼのシリーズには『ファンタジー篇』というのもあるけれど、それはまたいつか。


全編どの表現も大好きですが、最初の詩。言葉が空回りしてうまく伝わらない。まるで道の上をするするとすべっていくようだ。ふらふらと定まらず正しく伝えることができないっていう主人公の心情を最初の一段落で見事に現している。彼の人物像までもが浮かんでくる。

こんなに短い歌詞なのにこの彼がどれだけ彼女に焦がれているか、彼の日々の生活や頭の中までもが見えるよう。仕事はなにをしていてどんな部屋に住んでいて休日にはなにをしているのかってのまで、まるで短編映画を観ている様な映像が頭の中に流れるのです。

それぞれみんなが違う映画を楽しむことができる。
マーシーの作る『ほのぼのシリーズ』はそういう楽しみ方ができます。

秀逸なのはやっぱり


風に吹かれたカーテン揺れている
まるで君のお尻みたいに揺れている


でしょう。そうとうキテますね。この彼(笑)
マーシーは小物を使って状況を読み取らせる天才だと思います。

カーテンの表現はこの他にも『休日』という歌で『カーテンが吹くトランペット』というのがあって、これも風とカーテンですね。
マーシーの別ユニットましまろのデビュー曲の『ガランとしてる』(このタイトルもまたマーシーっぽくて好き)では『カーテン開け放しの不在証明』という表現もあってこれは逆に風がまったく吹いてないと連想できます。こちらも大好きな歌詞です。

他にも『夜の盗賊団』では仲間と車で走る夏の夜の風景を、様々な夏の小物を使って見事な短編映画に編成させています。一部だけ私の大好きな部分を紹介します


夜光虫が光ってる 可能性は輝いてる
誰かが忘れて帰った サンオイルがこぼれている


ね?(笑)
切り取るより流れで見た方がくるかな。

曲調はずっと静かなバラードでゆっくりと流れていくので初めて聴くと飽きてしまうかもしれないけれど、ぜひ歌詞をじっくりと聴いてみてください。自然と頭の中に映像が流れてきます。


その他にもさっき紹介した『休日』(これは単にほのぼのだけじゃない深い事情が見え隠れする私の泣き歌ですが)とか『手紙』『夜の中を』『ホームラン』『雨上がり』と挙げたらいっぱいあります。DVDもポップコーンもいらないですよ(笑)


あら?いつのまにかトーチソングから離れちゃった💦

ちなみに『トーチソング』とは失恋や片想いを歌った歌で、主に女性の歌だそうです。まさにいろんなものに片想い人生の私にピッタリな歌ですね!泣ける!

じゃ!