世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

結局のところ……(前半)

先日、こんなことがありました。

私は仕事で、ある市役所の送迎をすることがあります。市役所が建て替えをする間、最寄り駅↔仮庁舎の短い距離を送迎する無料バスです。

先月、GW空けから始まったこのお仕事。やっぱり市役所の送迎ってことで、ほんとにちょっとしたことで市民のありがたいお言葉が役所に届いてしまうのでけっこう気を使います。

私たちは市の職員ではなく、市から委託されてこの業務を行っています。朝一番のバスは営業所から車を持って行くのですが、途中とても混む道があって時間が読めません。早く着きすぎても、長い時間駅のロータリーに停車させていくわけにもいきませんから、営業所を出る時間て調節が難しいのです。

その日は送迎バスがスタートした二日目。金曜日でした。私が担当したのですが、「今日は書類を提出しないといけないから遅れてもいいから時間通りに出発して。」と言われたので定時に発車。案の定途中混んだので駅には13分も遅れてしまいました。

バス停には数名のお客様がいらして、私は心なしか険しい顔に見えるそのお客様方に遅れた理由とお詫びをしてすぐ出発しました。みなさん文句も言わず、降りる時は「お世話様」なんてお礼まで言ってくださって、ほんとにほっとしました。ところが……

仮庁舎を出発し駅に着くと、バスを止める赤枠に半分被って自家用車が停まっていましたがとりあえずすぐ後ろに斜めに停めてお客様を降ろしていました。すると、一番最後に細身で神経質そうなお客様がいらして私に向かって、「朝は何時に来るの?30分だよね。なんで遅れたの?」とおっしゃいました。以下その時の会話です。

私「途中渋滞しておりまして……」
客「私30分に来たんだけど35分になっても来ないし、本当に来るかわからないから歩いて行ったんだよね。あのさ、これって○○(会社名)が市から委託されて運行してるんでしょ?ってことはさ、これは無料バスだけどそちらはお金もらってるって事だよね。そんなにいい加減でいいの?結局何時に来たの?」
私「渋滞にはまってしまいましたので今日は40分を過ぎてしまいました。」
客「じゃあ今度から40分に来ればいいの?」
私「いえ、時間は30分ですので」
客「(かぶせて)そうだよね。じゃあ間に合うようにどうにか考えればいいんじゃないの?時間を変えるとかさ。また利用したくてもこれじゃあ乗れないよね。この話は誰にすればいいの?」
私「今回の事は私が責任を持って上の者に伝えます。ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。」
客「あ、そう。この次も改善されてなかったら私直接話をさせてもらうから。」

とても冷静な淡々とした口調が余計に胸にグサッときました。が、気を取り直して次のお客様をお乗せして、今度はバスのスペースに停まっていた車に、ここはバスのスペースなのでもう少し前に出てくれないかとお願いに行きました。奥さまを乗せたご老人でした。すると……

「あのね、私もう20年もここに車停めてんだよ。それをさ、急に赤く色塗って勝手にバスが停まるとか言われてもさ、そんなの譲り合いじゃないのか?…………」最後の方はもうめんどくさいので聞き流してました。結局私がバスをバックさせて発車しました。

営業所に帰ってから最初の件を報告すると、「あー、そうか。まぁ仕方ないんだけどねぇ。そしたら朝、ちょっと早目に出ちゃっていいからさ。」とだけ言われました。

そして週が空けて月曜日。出庫の時間より10分早く車を走らせました。すると、月曜日だからかなんと前回よりもっとひどい渋滞。結局金曜日と同じ時間に着いてしまいました。とりあえずこの間の方はいないなって確認してほっとしたのですが、仮庁舎からのバスに乗っていました。

駅で降りるときその方は私に「あのさ、この間意見を言わせてもらった者だけどさ、改善する気がないみたいだから直接上司と話をさせて。」と。何を言っても聞いていただけないので仕方なく営業所の電話番号を教えてあとは係長に任せました。


※長くなりそうなので後半に続けます。