世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

夏の匂い

夏は夜。月のころはさらなり、
闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほかにうち光て行くもをかし。雨など降るもをかし。



夏が好きです。寒いのがキライだからではありません。なんだろ。夏ってワクワクしませんか?
やっぱり夏は夏休み!っていう子供の頃にワクワクした思い出が頭の中に残っているからでしょうか?

夏は好きですが、海水浴に行きたいとか、サマーランドに行きたいとか、山でキャンプしたいとか、そんな事は全く思いません。むしろ海は裸足で砂浜歩けないしプールはプールサイドが気持ち悪いし、キャンプに至っては山の中にテント張ってそこで寝るとかとてもムリです。虫がいっぱいいるし。
完全にインドア派のふんころがしです。


では何がいいのか?
ここで冒頭の『春はあけぼの』につながるわけですが、そうです。夏の雰囲気が好きなんです。

夏は暑いですし変な虫も出てくるし、私の一番の大敵Gが活動する季節なんですけど、やっぱりなんか夏!っていう雰囲気がいいんですよね。

冷房の効いた部屋から一歩出たとたんにむわっっとして「うわっ!あつっっ!」っていう感じとか、太陽に照らされてじりじりする感じとか、拭いても拭いても汗が出てくる感じとか、逆に暑い外から冷房の効いた室内に戻ってきて「うわぁ~すずしー」っていう感じとか、冷たい飲み物を飲み干す時の幸せな感じとか、ベタベタになった身体をシャワーで流してすっきりする感じとか、とか、とか……



風鈴チリンとロッケンロー日本の夏はいい



うん。やっぱり夏っていいな。



風鈴が鳴らないもんで 扇風機を向けてみれば
面倒臭そうに鳴るから よけい暑くなる



『春はあけぼの』では夏は夜がいいと言っていますが、私は夜が明けたばかりの早朝も好きです。
熱帯夜を越えて、ほんの少しだけ涼しい空気を感じられる。一日の中のつかの間の安息。「さ、今日も暑くなるぞー」って夏が張り切る前の瞬間が好きです。



夏光ひたひたとこぼれ落ちる
カーテン開け放しの 不在証明

夏が大好きなマーシーが描く夏の表現が大好きです。

今日仕事に向かう途中立ち寄ったコンビニの駐車場で車から降りたら、とたんに湿った土と木と、夏の匂いが鼻に届いて、眠いのも忘れて少しだけどうきうきしたので思わず。