世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

好き嫌いが多いと、人生損してるような気になる。

人間の脳ってほんとに不思議だなだぁって思うことがあって、例えばね、今自分が見ている、見えているこの世界が他の人と同じように見えているかって言ったらわからないわけでしょ?
自分の顔って客観的に見られないからそれがほんとに自分なのかわからないわけでしょ?だから鏡に向かって「あなたはダレ?」って言い続けると大抵の人は狂ってしまうそうですね。面白半分にもやっちゃダメですよ!

でね、自分が『おいしい!』と思ってるもんが他の人にはおいしくなかったり、逆にみんなが『おいしい!』って思ってるもんが自分に全く合わなかったりするじゃないですか。

私、けっこう食べ物の好き嫌いが多いんです。
うちの親は前も少し触れましたが、料理がとっても上手で、よく「お母さんあんたがちっちゃい時なんでも食べさせたのに、なんでそんなに好き嫌いが多いのよ」って言われます。

まぁほとんどが、絶対食べられない訳じゃないけどおいしいと思わないから食べないってだけなんですけどね。大人になって食べ物に関しても選択の自由が与えられたので無理して食べなくなったんですよね。きっと。例えばトマトとかお赤飯の豆とかイチゴとか、食べられるけどおいしいと思わないから食べないのです。

じゃなくて、これはほんとに食べられない!ムリ!っていう食材も存在します。
例えば磯の香りの強い食べ物。ワカメってスーパーで売ってる安いヤツはほとんどワカメの味がしないでしょ?あれは味噌汁に入れれば食べられますが、ちょっと高めの、香りの強いワカメは絶対食べられません。焼肉屋のワカメスープも。それと高級海苔、生海苔、さしみについてる変な色の海藻も食べられません。

それとこれはもうほんとにダメなんですけど香味野菜がキライです。しそ、柚、セロリ、パセリ、春菊、三つ葉、みょうが、明日葉、もう高級料理のほとんどに入ってるような香りの強い野菜は全く食べられません。しそはね、なんとかいけるけど。
ファミレスでもサラダのドレッシングを聞かれると、「和風にはしそとか柚が入ってますか?」と聞きます。お吸い物に入ってる三つ葉はどんなに細かくても全て取り除きます。汁が冷めます。

たまに「柚の風味をプラス🎵」とか、さもすごいでしょ?みたいに宣伝してたりしますけど、ほんと、余計なことしないで!と思うわけですよ。知らないで一口食べて、テンションだだ下がったことが何度あったことか。

それで、今空前のパクチーブームですよね。パクチー専門店なんかもできてて、最近テレビでよくパクチー料理が紹介されてますが、あれって本来そんなにアホみたいに食べる野菜じゃないでしょ?

私昔調理の仕事してたとき、コリアンダーをひたすら刻むという作業があって、もうみんな悶絶しながら刻んでました。カメムシ地獄ですよ。みんな顔を背けて「くさっ!くさっ!」っていいながら刻むの。マスクしてても全く意味なくて、その作業のあとはもう全身カメムシ臭。手洗っても落ちないし。
あ、コリアンダーってのはパクチーのことです。

今朝見たテレビでパクチー鍋紹介してましたけど、『パクチーのつかみ取りサービス』とか言って両手で一回、パクチーの山からつかみ取りしてそれを鍋に入れてくれるんだって。でね、それが鍋に入りきらなくてポロポロ落ちてるの。

いやいやいや、脇からいっぱい落ちてるから!それにそんなに大量のパクチー入れたら、もう他の食材の味なんて一切しないからね。全部パクチー味に侵されてしまいますよ。それならもう他の食材いらないでしょ。だし汁にパクチーだけ入れとけばいいでしょ。いや、むしろ出汁の味なんかもしないから、お湯にパクチー入れて、醤油でもちょんっとつけて食べればいいでしょ。それ、お浸しでしょ(笑)

パクチーが大好き!って方に質問です。ほんとに、心から、パクチーはおいしい!と胸を張って言えますか?大量のパクチーを素材の味のままパクパクチーと食べられますか?あなたは、誰になんと言われようとこれからもパクチーを食べ続けますか?ブームが去っても?専門店が次々と潰れていっても?健やかなる時も病めるときもこれを愛することを誓いますか?

それでも自信を持って、「パクチー好き!」と言える方、おめでとうございます。本物です。パクチーの悪口言ってごめんなさい。
でも、中にはブームに乗っかってるだけの人も絶対いると思うんですよね。あれ、キライって言う人の方が断然多いですから。「えー、あたしは好きだよーパクチー。何にでも入れちゃうもん。」とか、ほんとに何にでも入れてるんですか?ねー、ねー!



ハッッッッ!私はなんでこんなにムキになってパクチーを否定してるんだ??別に好きだって言ってるんだからいいじゃん。
自分のキライなものを否定してはいけません!
反省!


で、たまにテレビで野菜嫌いの子供に野菜を克服させるってやってるじゃないですか。例えば椎茸がキライな子供に椎茸の匂いも形も気にならないように工夫して調理して、椎茸が入ってると告げずに食べさせて、「おいしい」って言ったら「これ、しいたけが入ってるんだよ!すごいね!克服できたじゃん!」て親が「やったね!」って。それ、克服してないですからね。

匂いも味も椎茸じゃないものを食べられても、それは椎茸を克服したことにはなりません。
椎茸を、椎茸のまんま焼いて、塩かけて食べられて、初めて椎茸を克服したということになるのです。もし私が騙されて三つ葉料理を食べられたとして、「これ、実は三つ葉だったんですよ」って言われた時、「うそっ!全然わかんなかった!これからは三つ葉のお浸しも食べられます!」ってならないですから。野菜が全部食べられないってんなら話しは別ですけど、椎茸だけキライなら食べなきゃいいじゃんとか思ってしまいます。


ハッッッッ!もしかして、椎茸キライな子に味も匂いもしないけど実は椎茸を食べられたんだという事実を認識させることによって、「自分は椎茸が食べられるんだ」という自信をつけさせ、ゆくゆくはまんまの椎茸も食べられる方向に持っていかせるという計画に基づいた作戦なのか!ならばそれもありでしょう。反省。


まぁでもね、野菜を一切食べない人がみんな病気になって早死にするかと言えばそうとは限らないわけですから。病気になるリスクは高まりますけど、嫌なら食べないという選択もあるわけです。

ただね、キライで食べられないものがあるのってやっぱりとても残念な事で、人生損してる気がするんですよね。例えば朝どり新鮮トマトの丸かじりなんてトマト嫌いの私からしたら自傷行為なわけですがそれを『おいしい!』って感じられるのってとっても幸せなことでしょ?だから好き嫌いなくなんでも食べられる人は、好き嫌いの多い私よりずっと楽しみが多いってことなんです。それはとても羨ましい。

私ね、見た感じはタバコがんがん吸いながらお酒ガバガバ飲みそうに見えるらしいんですけど、タバコは吸ったことないしお酒もほとんど飲めないんです。タバコはともかく、お酒は適度に飲めたら楽しいだろうなと思います。私の脳ミソ、もうちょっと頑張ってくれないかなぁ。


カニよりうまいぜ 俺の足の方が
いけるぜ勝ちだぜ 俺の足の方が
すすむ すすむ ご飯がすすむ
すすむ すすむ ご飯がすすむ

うめえなあもう うめえなあもう
うめえなあもう うめえなあもう


まぁ、言ってみても、食べられないものは食べられないし、食べられてもおいしいと思えないのだから仕方がない。食べられるものを楽しく、美味しく、今日もいただきます!