世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

わかったフリして美術館に行ってきました。

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先日、ずっとCMで見て気になっていた『怖い絵展』を観に上野の森美術館へ行ってきました。あいにくの雨でテンションやや下がりでしたが、最近イヤなことがあったりなかったりしていたので芸術に触れるのもいいかなーと楽しみにしていたし、一緒に行ったのがかなり不思議なモノの考え方をする愉快な友人だったので迷わず雷雨決行!そしたら友人がテンション下がってた(笑)

子供の頃から慣れ親しんだ上野ですが美術館に行くのは実は初めてで、そこまでの道のりは動物園に向かうのとはまた違う顔を見せていてなんだか優雅な気持ちになりました。すでにびちょびちょだけど。

美術館は雨だと言うのに、いや、雨だからかとても盛況で、すでにかなりな人数が並んでました。こんなに人気のある展覧会だと思ってなかった💦
券を買う時「中が大変混雑しておりますのでゆっくりご鑑賞いただけない可能性もございます」って言われたけど、ここまできて引き下がれるか!

果たして中は確かにすごい人。まぁあんまり気にせずにマイペースで見ようと最初のブースで説明文を読んでいたら係りのおねいさんが「順番は特に決まっておりませんので、立ち止まらずに順に奥にお進みくださーーーい!あとで戻ることも可能です!立ち止まらずにーー!」ってずっと叫んでるの。

いや興醒めするわ。私は今、混んでいるけどここのこの説明文が読みたいの!って思ったけど、気弱な私はとりあえずもう少し奥から攻めることにしました。おねいさんだって仕事なんだしね。あれ?ってかもう友達いないわ。一緒に来たのに(笑)私は彼女のそういうところが好きなんです。

展示ブースは『神話と聖書』『悪魔、地獄、怪物』『異界と幻視』『現実』『崇高の風景』『歴史』の6つのテーマに分かれていました。それぞれのブースの最初にテーマの説明がされていてどれも興味深くて全部に目を通しました。その中で私が怖いと感じたのは『現実』と『崇高の風景』。

『現実』とは飢餓であったり殺人であったり死体であったり貧富の差の情景であったり。現実で起こりうる理不尽な世界というのはやはり身近に感じられて怖いものです。そして現実で起こりうると言えばもう一方の『崇高の風景』。美というのは儚く弱いもの。それに対して崇高というのは巨大なもの勇壮なものに対して抱く美の感情の事を言う。何にも比較できない偉大さを示し、自然やその広大さに対して言われる事が多いらしい(ウィキペディアより笑)

例えば海が荒れ狂い難破した船から人が逃げ出しているとか、燃え盛る大火に滅びゆく街の最後の1日とか、かつては栄えていた城の廃墟だとか。

私、荒れ狂う海の波の絵って好きなんです。実際に台風で大荒れの海も好きです。前に大島に行った時台風で元町港が封鎖されちゃって、でもその時に見た大時化の海に見惚れてしまったんです。危ないのですぐに移動しましたけど。台風で甚大な被害に遭われている方もいらっしゃるのでほんとは不謹慎なことなんですけど、人間が到底太刀打ちできない自然の猛威って、なんだか不思議と見惚れてしまいます。
あ、津波は別ですよ。あれはダメです。

日本の絵って、素直に風景や静物や生活の一部を切り取った絵が多い気がするけれど、西洋の絵って宗教的な背景が絡んでいたり歴史上の出来事を切り取ったりそういうのが多いような気がしました。日本にも風刺画とか幽霊の絵とかありますけどね。ま、言っても全然詳しくないんでわかんないんですけど。

私に少しでも西洋の歴史について造詣があればもうちょっと楽しめたのかもなぁと思いました。
でもポスターにもなっているポール・ドラローシュ作の『レディ・ジェーン・グレイの処刑』は一番大きくて迫力があるけれど、とても繊細でリアルで柔らかくて、じーっと観ていたら泣いてしまいそうになって、とても引き込まれる作品でした。


あ、そうそう。最初の神話で美しくて恐い海の魔物?『セイレーン』が出てきた時は『セイレーンてスーパーナチュラルに出てきた怪物じゃん!』てテンション上がって、『現実』で『切り裂きジャックの寝室』を見たときは頭の中に『皆殺しのメロディ』が流れて、作者の名前に『マンフレッド』って出てきたら『あっ!マンフレッドマンだ!(⬅違う)』ってまたテンション上がって、結局はそんなくだらない鑑賞の仕方しかできないへなちょこなやつなんですよ(笑)


結局友人とは途中で再会してしばらくは一緒に周りながらくだらない感想を言い合っていたけど、またはぐれてしまってそれぞれで楽しみました。

蛇足ですがこの愉快な友人、前に一緒に下北沢巡りをした時お昼を食べてすぐ「クレープが食べたい」と言い出しまして、私も食べたかったんだけどお腹いっぱいだからあとで食べようと言ったにも関わらず自分一人でさっさと買って食べてました。上野の帰りの電車でもおもむろにカバンからミントのタブレットを取り出し、くれるかなぁと思ったら自分だけパクッと食べてカバンにしまってました(笑)そういうところが気を使わなくて好きなんですけどね!

また一緒に芸術鑑賞しようね~♪