世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

郷愁写真館

私が実家であるマンモス団地を離れてもう約20年が経ちました。昨日実家に帰って、ほんとに久しぶりに歩いた商店街の駐車場から家までの道すがら、なんだか急に懐かしさが込み上げてきてつい写真を撮りました。

今日は郷愁に浸りながら、勝手に写真館です。



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広い団地の敷地を二分するように走るバス通りの頭上にかかった橋で商店街が『あっちとこっち』に分かれています。私は『あっち側』にはあまり行かなかったけど、昔おっきい木の後にちらっと見える建物にラーメン屋さんがあって、お父ちゃんがいた頃たまに家族で食べに行ってた。めったに外食しない家だったからほんとに嬉しかったなぁ。でもビンに入ったオレンジジュースは注文してもらえなかった。



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バス通りに架かる橋。ここから向こうが私のテリトリー(笑)テンションが下がって家に帰りたくない気分の時、この橋で、走ってくるバスを頭上から見下ろすのが好きだった。



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商店街はずらーっとけっこうな数の店が並んでいて、その中に小学生がこぞって遠足のおやつを買いに来る駄菓子屋さんがあった。私が好きだったのは10円のちっちゃいヨーグルト。それとベビースターラーメンとハートチップルは事ある毎に先生が買ってくれた。太っ腹。
長く繋がるお店は2階が住居になっていて、同級生の家が洋服屋さんをやっていてしょっちゅう遊びに行ってた。お店の裏から入って階段で2階に上がるのがなんだかとても羨ましかったなぁ。

写真はお店の隙間の通路にある公衆トイレなんだけど、ここ、幽霊が出るとかウワサになっていて子供の頃はとても怖かった。特に夜は白熱灯の妙に白っちゃけた灯りに虫がたかってて、さらにたまにチカッと点滅するもんだから前を通るのも嫌だったな。



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ちっちゃい児童館みたいな集会所。その横の芝生で集会所で遊ぶちっちゃい子供を横目で見ながら、それより少しだけおっきかった私は洋服屋の友達とキャッチボールをしたりして遊んでた。ちっちゃい子が遊んでるおもちゃが気になってたんだ。




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うちの裏の公園。今は腰掛けがある場所に、昔は砂場があった。そこで、砂をバケツに入れてお米を研ぐ要領でただひたすら砂をお水で洗うという遊びをずーーっとやってた(笑)砂の中から50円玉を発掘してすごくテンションが上がったのに、遊んでるうちにまた元の砂場に落っことしてどっかに行ってしまった💦

この狭い公園でドッジボールの練習をした。
私はドッジボールがめちゃくちゃ得意で、ここで上級生に勝負を挑まれて勝利した(笑)




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家と公園をつなぐ通り道。そこの垣根の前で、成人式の写真を撮った。写真館なんか行かなかったから全部スナップ写真。当日は天気は良かったんだけど風がすごく強くて寒かった。だから写真みんな目細めて寒さに耐えてる感じになってる(笑)あの垣根は今も変わらずにそこにある。




少しずつ何もかも恐くなった
「帰りたい」「帰れない」君もそうだろ?
もう 行かなくちゃ
あの日の空が泣いている

「こんなはずじゃなかった」なんて
今だって言わないけど……



実家を出た当時は、たまに里帰りして立ち並ぶ建物を見たら安心してほっとしたけど、今は今のこの町がほっとする。あんなに細かい所まで知り尽くしていた道も、風景が少し変わって全くわからなくなってしまった。『里帰り』なんて言うほど離れてないし、けっこうちょいちょい親には会ってるけど、ほんとに久しぶりに歩いた『お客様用』の駐車場から家までの道のりの間が妙に懐かしく思い出されてしまった。もうすぐ死んじゃうのかな(笑)

あのちっちゃい公園と垣根の通り道や集会所や、実家のベランダから眺める景色は何故かよく見る夢に出てくる。それで夢の中で私は当然のようにそこで暮らしている。あと何年かすれば親もいなくなって、暮らした年月も逆転して、今住んでるこの場所が私の古里になるのだろうか?

写真を撮りながらたどり着いた実家で食べた、親が作ったなんてことない焼き肉がとってもおいしかった。


やっぱりもうすぐ死んじゃうのかな?笑笑