世の中の大抵の事は大したことない

なまけものが書きます

私の好きな歌 その4

真空の闇に咲いてもよかった
一滴の水もほしがらないで

愛されないのは 生き続けるから
愛されないのは 死なないから

積雪の下に氷の中に
暖かい春を待ってはいない

永遠にずっと変わらないなんて
燃えないゴミと一緒じゃないか

戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
なに一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった

不死身の花

さよならが寂しくないから
手放すときためらわないなら
会わない方が すれ違うほうが
手に入れてしまわないほうが

戦場に咲いてしまった
銃声を聞いてしまった
なに一つ選べなかった
戦場に咲いてしまった

不死身の花



ザ・ハイロウズの『不死身の花』でした。
作詞作曲は甲本ヒロトです。
なんすかね。この歌聴くたんびに私泣きます(笑)
曲調は割りと明るめ、ヒロトもそんなに深刻な感じでなくさらっと歌ってます。

ヒロトは常々『永遠に続くものなんてないし、そんなの意味がない。大事なのは今だけ』と言ってます。
私が大好きなヒロトの有名な言葉に

『ダイヤモンドの行商人がやってきて、このダイヤモンドは永遠の輝きをどうのこうのって言うてるけど、せいぜい百年しか生きられん人間に永遠の輝きを売り付けてどうするんじゃ。俺らが欲しいのは今だけです』

っていうのがあるんですけど、ほんとヒロトはずーーーっとそれを言い続けていて、歌にもたくさん出てきます。

ブルーハーツの未発表曲『ほんの少しだけ』では『永遠なんていらないよ 僕が欲しいのは今』『永遠なんて信じられない 僕に見えるのは今』と歌ってるしハイロウズでは『千年メダル』で『永遠に君を愛せなくてもいいか?』と歌ってるしクロマニヨンズでは『スピードとナイフ』で『変わらないものなんて何一つないけど』って歌ってます。

ほんとはもっとあるけど長くなるんで(笑)実はマーシーの作った歌にもたっくさんあるんですけどね。
あ、そうだみなさんご存知の『情熱の薔薇』でも『永遠なのか本当か?時の流れは続くのか?いつまでたっても変わらない、そんなものあるだろうか?』って歌ってましたね。

この歌は単純に『戦場に咲いてしまった花の悲哀』を歌ってるだけじゃなくて、それよりやっぱり『永遠に続くものの不条理』と『今を生きる事の大切さ』を歌ってるんじゃないかと思う。

永遠の命を授かった不死身の花は戦場に咲いてしまった。命は限られてるからこそ、人は人を愛おしいと思うし暖かい春を待ち遠しく感じられる。

それと、この歌はハイロウズの初期の歌ということもあって、後半のさよならが~からの部分で、なんとなくブルーハーツの事を歌ってるのかなぁって感じたりもしました。デビュー曲の『グッドバイ』でさらっと、でもきっぱりとお別れしたけれど、それから1年経って冷静に振り返った時、やっぱりブルーハーツって大切なバンドだったと思ったんじゃないか。

この後半の部分は『出会わない方がよかった。』って後ろ向きに考えたんじゃなくて、『(そうは思えないから)やっぱり出会えて良かったし大切だったんだ』って思った。でも、今まで好きなように自由に楽しくやってたのにメディアという戦場に立ってしまって、数字という銃声を聞いてしまった。そして何一つ自分達の好きなように選べなくなってしまって春を暖かいと感じられなくなってしまった。みたいな。考えすぎか!

いやー、まぁー、『ひたすら今を生きて過去を振り返らない』ヒロトだから、こんなこじつけはないかな?

この歌では

『永遠にずっと変わらないなんて燃えないゴミと一緒じゃないか』

ってのと、

『さよならが寂しくないから』

からの部分で大抵ぐっときて泣きます(笑)
なんかやっぱりヒロトは優しいなぁ。


そうそう。クロマニヨンズのホヤホヤの新曲『どん底』と『ぼー』ですが、私はタイトルだけ見て絶対『ぼー』はマーシーが作ったと疑わなかったのですが、なんとこれがヒロトの作った歌でした。

この歌は簡単に言うと、生きるため、生活のために不本意だけど木を伐採しなければいけない。ほんとはイヤだけど仕方なくやるためにいろいろと自分に言い訳して大木と戦うために向き合うんだけど、その相手の大木は武器も持たず、何も考えずただ『ぼー』っと立っているだけなんだって歌。なんかね、ヒロトの歌って思ったことをストレートに、時にその言葉に意味を持たせず浮かんだまんまを歌ったりするから解釈不能な歌もあったりするんだけど、それでもいつも何かふかーい意味があるんじゃないかと邪推してしまうんですよ。

人の感じ方はそれぞれだから好きなように受け取ってくれればいいって、いつもヒロトは言うから私の頭の中でこの歌に対して勝手に解釈してうーーーんと唸ってしまったのだけど、細かい事を言うとなんか野暮な気がするので言いません。ただ、木を切る人の気持ちと、対する大木の表現がなんとなく『ドン・キホーテ』を連想させてクスッとしてしまったけど、そこにヒロトの優しさが合わさって勝手にうーーーん、なるほどーと唸ってしまいました。

木に成る方は……あ、違う、気になる方はTSUTAYAへGO!


ふぅ。また長くなっちゃった。最後は最初のお題から離れてしまったけど好き勝手言っちゃって、『は?何言ってんの?』と思った方がいらしたらごめんなさい。ご意見がありましたら遠慮なくどうぞ。でも優しく反論してね。傷付いちゃうから笑笑

ではでは!また!